インタビュー

鯉渕 健太郎

INTERVIEW

鯉渕 健太郎さん

株式会社アキテム 代表取締役

株式会社アキテムの代表に就任するまでの経緯を教えてください

学生時代は大学と大学院で建築を学んでいました。環境工学とか都市計画のような分野を勉強していたんですけども、卒業後の就職先は建築事務所や設計事務所には入らずに全く違う業界である、経営コンサルティングの会社に入社しました。そこで2年くらい働いた頃に、当時のアキテムの社長だった私の父に誘われてアキテムに入社しました。入社してからは、まず営業を経験してから、営業企画でうちのお客さんのゼネコンさんとか、ビルのオーナーさん以外の色々な顧客の開拓をしたり色々なサービスないかなと探ったりするお仕事をしていました。それから専務取締役を経て2018年に株式会社アキテムの代表取締役に就任しました。

建築学科から全く異なる業界に入ったのはどうしてだったんですか?

もともと建築家になりたいなとは思っていたんですけど、大学に入ると、とにかく自分なんかより素晴らしい才能を持った同期がたくさんいたんです。そこで自分は彼らには敵わないなと思って建築家になる夢は諦めてしまいました。そういうことがあって、建築じゃないところで頑張っていきたいなと思っていたんですね。そう考えていた時に、コンサルティング業界で働いていた高校の時の同級生とか研究室の先輩が「この業界なかなか面白いよ。」というふうに話しをしていたのを聞いて、会計事務所系のコンサルティングファームに入りました。会社というものを俯瞰的な目で見られるような立場から色々なことをやってみたいなと漠然と思っていて、入った会社では財務の目線から色々な会社さんを良くしていくというお仕事だったので、結果的には今の会社の経営にも活かせているので入って良かったなと思っています。

株式会社アキテムに就任した当時はどのような思いでしたか?

引き継いだ当時、うちの会社が財務体質も非常に厚くて70年ずっと黒字経営でやってきて、おかげさまで、信頼関係を築いている客さんって結構いるんです。そのようにいい形で引き継ぎができまして、会社的にも悪く無いよという状況。当時は電気工事とビル管理とリニューアル工事の3つを柱としてやっていて、それぞれの事業もある程度確立できていた。そういう状況で私が思ったのは、事業の発展っていうのはもちろんだけども、何よりもうちに入ってくれた社員にとって働きがいのある会社にしていきたいなというのは強く思いました。建設業界って国家資格が取得できることとか、一生ものの技術が身に付くこととかがすごくやりがいであったり面白さであって、キャリアとしてもとても魅力的な業界だと思うんですけど、そういったことだけではなくもっとワクワクするような気持ちになって欲しいなと思って、ワクワクできるようなものをもっともっと立ち上げていきたいと最初に社員のみんなに伝えました。

鯉渕 健太郎

創業当時からずっと黒字経営って素晴らしいですね。何か秘訣とかあるんですか?

アキテムは大きく分けて施工管理と総合ビル管理事業この2つの顔があるんです。そのうちの工事の事業はフロービジネスと言われていて、受注をして工事が終わるともうそこで終わり、新しい案件を営業してゼロから受注を繰り返さなくてはいけない、そこから利益を継続的に伸ばしていくことができないビジネス形態。一方でビル管理事業はストックビジネスで、一度契約をすると解約になるまでずっと続いていって、売り上げもどんどん積み上がっていく。そういった2つの形態のビジネスを組み合わせながらアキテムは経営しているので、一方がうまく行っていない時期でももう一方の事業が補ってくれているんです。現に、この20~30年リーマンショックなどで何度も工事業界が停滞した時期があったのですが、部門別で言うと工事の方はあまりよろしくない状況だけど、他の部門がそれを補ってくれて、会社全体では黒字というのを続けることができています。

創業当時は電気設備工事から始まって現在は4つの事業を展開してらっしゃるアキテムさんですが、新しく事業を展開するときはどのようにして立ち上げるんですか?

スタートはやっぱり経営者がこれをやっていくっていうのを決めて、そのリソース(人・モノ・お金)をどうやっていくかを考えて、時間軸を決めて立ち上げて進めていく。そういった流れです。でもそれがしっかり実現するには、もちろん責任を持ってやってくれる社員のみんなのおかげですね。新しい事業を考えるときは、アキテムの企業理念を軸に考えています。「価値ある建物を技術をもってつくり活かし続け、そこに関わる全ての人をゆたかにすること」これがアキテムの企業理念なんですけど、前半の「価値ある建物を技術をもってつくり活かし続け、」はそれぞれの事業を指しています。「作る」という部分が電気工事、「生かし続け、」がビルメンテナンスや、5年10年のスパンでやるリニューアル工事、そしてプロパティマネジメントも入っています。後半の「そこに関わる全ての人をゆたかにすること」ところは、お客さん、社員、メーカーさんや職人さんなどの協力会社のみんながハッピーになることを表しています。 プロパティマネジメント事業を始めたのも、この理念に沿って立ち上げました。というのも、「関わる全ての人を豊かにする」には、工事や設備点検業務などのハード面(目に見える要素)の事業だけではダメだなと感じていました。プロパティマネジメントというのは、不動産管理でどちらかというとソフト面(目に見えないものを扱う)のサービスなんです。なのでソフト面のサービスを組み合わせることで、もっとオーナーさんに対して価値を提供できるな。ソフト面のプロパティマネジメントを提供することでよりもっと工事の方の価値をあげることができるな。と考えて事業を展開をはじめました。

鯉渕 健太郎

会社を経営していく上で社長として大切にしていることはなんですか?

就任して3年なんですけど、やっぱり就任した当時とあまり変わっていなくて、アキテムと関わった人みんなが良かったなって思える会社になりたいと思って経営しています。お客さまだったら、アキテムに頼んで良かったな。社員だったら、アキテムに入社して良かったな。協力会社さんや業者さんだったら、アキテムで商売して利益が出て良かったな。そういうアキテムと関わりのある身近な人を幸せにした延長に社会貢献っていうのがあると考えています。要は身近な人を幸せにできなくて、社会貢献はできないよねって思っています。

建設業のどのようなところに魅力を感じますか?

何もなかったところに、たくさんの人が関わりながら、巨大な人工物が出来上がること。これはやっぱりすごいなと思いますし、それを見届けられる、関われるっていうのはすごく面白いなと思います。もともと新卒で入ったコンサルの仕事は、会社の制度を変えるとか業務フローを見直すとかだったんですけど、数字とかデータ上では変わっているんですけど、目で見て変わったという実感はあんまりわからない。だけど建物っていうのは何もないところに新しく立ったり、古いものを新しくしたり、使えなかったものが使えるようになったり、目でみてやりがいを感じられるっていう点ですごく魅力的だと思います。アキテムは電気工事が大きいんですけど、建物って電気が通っていないと何も使えないんですよね。照明はもちろん、空調もトイレも使えない。だから電気がないと建物は死んだ状態なんですね。受電した時に初めて電気を使えるようになるんですけど、その瞬間っていうのが、建物に命が吹き込まれる瞬間でそういう瞬間っていうのがすごくやりがいになっているとうちの現場者が言っていました。建設業ってそういう目で見て肌で感じて、オフィスでやっている仕事とは全く違って、五感で感じて仕事をする面白さがこのコロナ禍だからこそとても意義があるんじゃないかなーと思います。

建設業の人材不足や高齢化に関して、何か取り組んでいることなどありますか?

これはね、ほんとに難しいですよね。
この業界に一度入ると資格を取得すること、そして現場の経験をちゃんと積むことで長期的にずっと市場で求められる人材であり続けられることができると思うんですよ。いま建設業界は需給のバランスがものすごく崩れていて、自分の腕に技術を身につけることができれば会社に依存することなく自立した働き方を60歳、70歳過ぎてもずっとできる。僕の知り合いでも70歳すぎて1人で稼いでる人がいて、引っ張りだこなんですよ本当に。そうやって自分の手に技術を身につけて稼ぐことができるっていうのは、今の20代の子たちにとってすごく魅力的だと思うんです。今の若い子達が70歳になった頃には年金なんてもらえないかもしれないんだからね。だけど、20代の子たちにこういった何十年後のことを伝えても若い子たちはピンとこないんですよね。訴求力がないというか。だからとにかく、この業界の面白さを伝えていかないといけないなと思っています。さっき言ったように、新しい建物ができるだったり、古いものを新しくできるだったり、あとは人と協力して仲間で仕事をする面白さとかはあると思っているんですけど、それ以上にきついとかそう言われてしまうイメージとかもあるので、どう伝えていくのかっていうのが大きな課題だと感じています。

難しいですよね。体験してもらえる機会とかがあると、この業界の面白みっていうのを伝えやすいのかなとも思いますよね。

そうですね。それでいうとうちの会社はインターンシップを毎年やっていて、今年はコロナの影響で4人だけで男の子も女の子もいたんですけど、参加した学生の皆さんが「本当に面白かった。現場ってこんなに面白いんですね!」と言ってくれていました。やっぱりそういった言葉では伝えられない、経験しないとわからない面白さっていうのをインターンシップを通じて学生たちに伝えることは方法の一つだと思っています。あともうひとつささやかですがやっていることとしては、大学の先生に直接お話をしに行ってこの業界の魅力とか興味がある人がいたら是非紹介してくださいというお話しをしています。コロナの前は、そこから先生と色々話しながらアキテムで直接就業体験を開催したりとかもっと活発にやっていたんですけど、今この状況でちょっと難しくなっていますね。この業界面白いって思ってもらえる入り口ってやっぱり学生の時だと思っているので、これは会社としてではなくて個人でなんですけど、そのような取り組みをやっています。

鯉渕 健太郎

アイアールに対する感想を教えてください。

なんだろうね。破竹の勢いですよね。わからないけどすごいよねと思います。ロジックじゃないし、事業戦略とかよういうものに収まるような進め方でもないし、枠では語れない会社だと思います。アイアールさんの秘訣ってなんだろうって知り合ってから3年くらいずーっと考えているんですけど、わからないんです。社員の皆さんがとにかくエネルギーがある。すごい真っ直ぐな目をしてて、それがすごく印象深いです。新宿のオフィスににお邪魔した時に、入った瞬間、高校の部室に入ったような感じがしました、なんか、すごく暑い雰囲気を感じました。どこからそのモチベーションとか、エネルギーが湧き出ているのかわからないんですけど、すごく感じます。よくあるアイアールと同業の会社さん、大手さんもいっぱいいますけど、そういう会社さんの真似ではないと思います。建設業界はこれから高齢の方がどんどん卒業して人手不足が恒常的にずっと続く業界だと思っています。そのような状況ですが、この業界は絶対無くならない産業なんですよね。アイアールさんは、そのような人手不足の業界に人材を送り込む。人というところから建設業に貢献してくれているアイアールさんの事業っていうのは施工管理をやってる会社からするとすごく嬉しいですし、若い子たちがこの業界で活躍する場を提供してくれるアイアールさんの事業をすごく応援しています。ぜひうちとも一緒にやって行けたらいいなと思っています。

建設業に挑戦しようとしている人にメッセージをお願いします。

やっぱり最初新しいこと始めた時って大変なことはいっぱいあると思んですけど、後々振り返った時にこの業界入って良かったと思える業界だと思うんです。僕はまだ40半ばですけど、それくらいキャリアとしてすごいものが得られるそういう業界が建設業界だと思います。だからとにかくいっかい飛び込んでみるといいと思います。その入り口が、アイアールでもアキテムでもどこでもいいと思ってます。何をするにもチャレンジだから。

鯉渕 健太郎

企業紹介

マラトンキャピタルパートナーズ

株式会社アキテム
https://www.marathoncapital.co.jp/

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